税理士試験問題について誤植があったという話がXのポストに流れてきました。
いろいろな方がその誤植について意見を出していますが、とある税理士の先生は受験生とは少し違う意見を出したということで、やや炎上気味になっていました。
実際に試験を受けた受験生のほぼ全員の意見が、誤植はあってはならないという内容でした。
一方でその問題となった税理士先生の発言は、実務では誤植、つまり資料が足りなかったり間違っているというような場合においても、 税理士として対応しなければならないという趣旨のコメントでした。
確かに実務では資料が不足していたり、また前提条件が聞いていた話と違うということはよくあるかと思います。
その問題となった税理士先生の発言の意図については、私自身も理解し得る部分もあるのですが、基本的には私も受験生と同じ意見です。
その理由は、実務と試験問題では根本的に異なる部分があるからです。
その異なる部分というのは、試験問題は大前提として、問題に対する想定し得る回答が少なくとも一つだけ存在し得るという点です。
想定し得る回答が2つ以上となる場合には、それは問題の設定が間違っているということです。
そうであれば、想定し得る回答が1つになるような条件付け、もしくは問題の資料を直す必要があります。
ちなみに、想定し得る回答というのは何を指すかということなんですけども、これについては問題を作成した試験委員ご本人の頭の中に一つだけ存在し得る回答ということになります。この存在し得る回答について公にされていないというのは、本当に税理士試験の闇の部分です。
国家試験としてこの模範回答が公表されないというのは、非常に大きな問題であります。
プレッシャーのかかる年1回の試験のあの会場の中において、ただでさえ問題文をまともに読めないような緊張する中で、さらにその中で問題自体が間違っているということであれば、今回の誤植に遭遇した受験生は心理的にパニックになっていたかと、容易に想像できます。
試験が終わった後で、あの問題がどうだこうだ、もしくは過去問を見てあれこれ意見するというのは簡単な話です。実際にあの本番の会場の雰囲気の中で読むのとは、全くプレッシャーのかかる度合いが違います。
税理士試験の各科目でも、答えを簡単に書ける問題や、数字を移すだけの問題を見落として不合格になったというケースは多いかと思います。それぐらい、本番の試験のプレッシャーの中で解くというのは難しいということです。
余談ですが、私が最後に受けた科目である国税徴収法の問題において、試験開始と同時に挟んであった訂正文の文章についての訂正がありました。つまり、二重に本文を訂正しているということでした。
私はこの二重の訂正について、何か問題を解く上で大きな要因となるだろうと考え、時間にして7分から10分ほどは考えていたかと思います。
結局のところ、考えても答えが出なかったので、そのまま回答しました。
この本文二重訂正について、国税庁の出題のポイントと、専門学校からの模範回答については一切触れることはありませんでした。
私自身も結果的に合格をしていましたので、それ以上深く考えることはありませんが、あの二重の定性は一体何だったのだろうかというのを、今回の試験問題の誤植の出来事を見てふと思い出しました。
多くの税理士先生が主張されているように、誤植自体も問題ですが、それよりもまず、税理士試験問題の国税庁としての回答を公にすることを強く求めます。

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