昨日に事務所HP記事として、「税理士事務所の担当者はどうやって決まるのか?|業界の内側から見た担当者配置の実態」を書きました。
その話に派生して、タイトルにある通り、税理士事務所の新人職員とベテランの差の話を書こうと思います。
新人職員とベテランの差というのは、もちろん能力や経験の差があるということなのですが、それ以外にどういった差があるかといえば、業務処理スピードが圧倒的に違うということです。
能力の差や経験の差があるので、当たり前といえば当たり前なのですが、もう少し深掘りして、この業務処理スピードが圧倒的に違うのは、なぜそういったことが起こるのかということです。
私自身が税理士事務所の新人の頃に先輩社員から指摘されたことであり、また私が経験を積んだ後に新人社員に指導する際に言っていた内容なのですが、「同じ資料を何度も見ているかどうか?」というのが、新人社員とベテラン職員の決定的な差ではないかというふうに思います。
要は、新人社員の方は経験値や能力がほとんどないので、一つの業務をするにも、同じ資料を何度も見たり、一回処理が終わったものについて、また再度数字を確認したりという作業が非常に多いように感じます。
もちろん、一度確認した数字について、その後の修正によって数字が動くということはあるのですが、その修正によりどの部分の数値が動いたのか、逆にどの部分の数値は動かないのかということが体系的に理解できていないと、結局のところ同じ確認しなくても良い数字まで何度も何度も確認するということになってしまいます。
こんなことを書いていますが、私も新人の頃は先輩に、「竹岡君、この資料さっき見たよね。なんでこんなに何度も見るの?」と言われたことがあります。
自分がやった作業を見直ししたり、検算したりするというのは大切なことでありますが、必要のない見直しや検算までするというのは非常に作業としては非効率になります。
例えば、資料が全て揃っていない状態で入力した後に一度見直しをする、検算をするという新入社員の方がいます。
結局のところ、後で追加の資料が来れば、またその資料を入力した後で再度見直し、残高が合っているかどうかなどの検算が必要になります。
本来であれば、見直しや検算というのは一度すれば済む話ですが、このように中途半端な資料を処理した状態で検算見直しをすれば、2回見直し検算をしていることになり、一度目の検算と見直しは不要な作業となります。
この話は、税理士試験の受験生時代から感じていたことですが、実務について全く同じだというふうに私は感じています。
税理試験では、電卓を何度も叩いたり、問題文を何回も読み直すというのは非常に非効率です。(もちろん問題文の理解ができないのであれば、何回も読み直すことは必要ですが)
実務においても、資料が一回で完全に揃ったり、追加の資料が全く必要ないというケースは非常に稀なケースです。
ですので、新人の方や経験の浅い方は、修正処理をするたびに、またイチから全ての内容について確認したがります。
しっかりと見るところと、一度見たところはもう確認しなくていい。そのメリハリをつけることによって、効率的に業務を進めるというのが、ベテランの職員の一つの能力ではないかと私は思います。
